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手稲で品物を売る窓口は三軒あり、三軒とも公式に手稲駅からの徒歩の分数を書いていますが、それに添えている条件が店ごとに違います。おたからや 手稲駅南口店は「南口徒歩1分」に店舗併設の駐車場十一台を添え、買取大吉 イオン札幌手稲駅前店は「徒歩約1分」に施設の屋外駐車場を添え、エコリング札幌手稲店は「徒歩約17分(1.3km)」に加えて前田4条11丁目バス停から徒歩約10分(750m)と施設駐車場五百四十八台を並べています。手稲区には札幌市営地下鉄が一駅も入っておらず、区の中の移動がJRとバスと車で組み立てられています。そのため窓口の側も、歩いて来る人だけを前提に案内を書いていません。手稲で窓口を選ぶときは、駅から何分かを見る前に、自分がその日どうやって行くのかを先に決めておくほうが早く片づきます。
JR手稲駅で降りて南口に出ると、駅前広場の向こうに複合ビルが並び、その一階に買取の看板が出ています。反対の北口へ抜けると、目の前に大きな商業施設があり、道を渡った先には手稲区役所。線路をまたいだ南北で、街の顔がはっきり違う駅です。
この駅には地下鉄が来ていません。札幌市内の地下鉄は三路線四十九駅ありますが、その全部を並べても手稲区の地名はひとつも出てきません。手稲と品物を売る話をつなげて考えるとき、この一点が思っている以上に効いてきます。
この記事では、全国の駅前商業とリユース市場を取材してきた藤井舞子が、手稲の三軒がそれぞれ「どうやって来る人」を想定して案内を書いているのかを、各社の公式情報と札幌市の公表資料から確かめていきます。地下鉄の網が届いている街と届いていない街では、窓口の書き方そのものが変わるのです。
この記事の要点
- 窓口は三軒、想定している来かたが三軒とも違う:手稲駅の徒歩圏にある買取の窓口は、おたからや 手稲駅南口店、買取大吉 イオン札幌手稲駅前店、エコリング札幌手稲店の三軒です。三軒とも徒歩の分数を書いていますが、添えている条件は併設駐車場・施設の駐車場・バス停と駐車場と分かれています
- 手稲区には地下鉄が一駅もない:札幌市の地下鉄は三路線で、その駅別の一覧に手稲区の駅名はひとつも載っていません。同じ条件の区は清田区とあわせて二つだけです
- それでも人が少ないわけではない:手稲駅の一日平均乗車人員は令和6年度で13,549人、市内のJR駅では札幌駅・新札幌駅に次ぐ三番目です。地下鉄の北24条駅の13,939人とほぼ同じ規模になります
- 区の奥へ入ると、距離の起点が駅から外れる:手稲区の他の窓口では、公式の案内が入居先スーパーの入口から数えていたり、車の分数を徒歩より先に書いていたり、JRの駅があるのにバス停から数えていたりします
- その日の動き方:歩いて回る日は駅を挟んだ二軒で足ります。車で動く日は三軒のどれでも受けられます。バスで動く日に選べるのは、バス停からの分数を公式に書いている一軒です。買取大吉 イオン札幌手稲駅前店は年中無休で、待合室のある店として案内されています
目次
手稲の三軒は、来る人の足をそれぞれ別に見積もっている ── 歩く人、バスで来る人、車で来る人
手稲駅の徒歩圏で品物を買い取ってくれる窓口を、各社の公式情報から拾って並べると三軒になります。おたからや 手稲駅南口店、買取大吉 イオン札幌手稲駅前店、エコリング札幌手稲店。この三軒は、いずれも公式のアクセス欄に手稲駅からの徒歩の分数を載せています。ここまでは、どこの街でも同じです。
違いが出るのは、その分数のあとです。おたからや 手稲駅南口店は「JR函館本線『手稲駅』南口徒歩1分」と書いたうえで、店舗併設の駐車場に十一台停められることを別項目で示しています。買取大吉 イオン札幌手稲駅前店は「JR函館本線 手稲駅から徒歩約1分」と書き、店舗情報のなかに屋外第1駐車場の場所と、二十四時間営業であることを載せています。エコリング札幌手稲店は「手稲駅 徒歩約17分(1.3km)」という数字を正直に掲げたうえで、「前田4条11丁目バス停 徒歩約10分(750m)」と「施設駐車場548台完備」を並べています。
三軒を読み比べて気づくのは、電車で来る人だけを見ている店が一軒もない、ということです。徒歩一分の店でさえ駐車場の台数を書いている。徒歩十七分の店は、バスで来る場合の停留所名と分数まで書いている。これは丁寧さの差ではなく、この街で客がどうやって来るかについての見積もりの差です。
そして、その見積もりが分かれる理由は、店ではなく街の側にあります。手稲区には地下鉄が通っていません。区の中を動く人は、JRか、バスか、車を使うことになります。窓口の側からすると、来店の手段を一つに絞って案内を書くわけにいかない。だから徒歩の分数の隣に、もう一つ別の行が並ぶのです。
この記事に出てくる営業条件・アクセス表記・店舗数は、いずれも時点で各社の公式サイトを確認したものです。乗車人員は札幌市が公表する令和6年度の値です。条件は変わることがあるため、来店の前に各店の公式情報をご確認ください。
藤井式駅前買取商圏マップで読む手稲 ── 地下鉄の網がどこで終わっているかから読む
ある街の買取市場がどう成り立っているかは、駅前商業・商圏・リユース店舗という三つの軸の交差で読み解けます。私はこれを藤井式駅前買取商圏マップと呼んでいます。手稲の場合は、まず駅前商業(E軸)で手稲駅がどれくらいの駅なのかを押さえ、次に商圏(C軸)でこの区がどういう位置にあるのかを確かめ、最後にリユース店舗(R軸)で三軒の書き方を見る、という順序が実態に合います。駅の話を先に置くのは、手稲では駅の性格が先にあって、窓口の書き方はその結果だからです。
E|駅前商業
JRだけの駅でありながら、乗車人員は市内で三番目に多い
令和6年度の一日平均乗車人員は13,549人。札幌駅・新札幌駅に次ぐ規模で、開設は明治13年。
C|商圏
地下鉄が一駅も入っていない区で、市の北西の端にある
面積56.77平方キロメートルで市内10区の六番目。小樽市と石狩市に接している。
R|リユース店舗
三軒の公式が、徒歩のほかにバスと駐車の条件を書き添えている
併設駐車場十一台、施設の屋外駐車場、バス停徒歩約10分と施設駐車場五百四十八台。
駅前商業(E軸)── 手稲駅はJRだけの駅で、それでも乗車人員は市内で三番目に多い
手稲駅を「地下鉄のない小さな駅」と考えていると、実態を読み違えます。札幌市が公表している札幌の都市交通データブック2025には、市内のJR各駅の一日平均乗車人員が年度ごとに並んでいます。令和6年度の手稲駅は13,549人。札幌駅の86,042人、新札幌駅の14,949人に次いで、市内のJR駅では三番目の多さです。琴似駅の9,962人、桑園駅の10,508人よりも多い。
開設の古さも目を引きます。同じ資料によれば、手稲駅の開設は明治13年11月28日。これは札幌駅・琴似駅とまったく同じ日付で、北海道の鉄道がいちばん最初に敷かれた区間にこの駅が含まれていたことを示しています。あとから住宅地ができて駅が置かれたのではなく、駅のほうが街より先にあった。百四十年以上にわたって、この一帯の人の出入りはこの駅を通ってきました。
数字と歴史を合わせると、手稲駅の性格が見えてきます。利用者の規模は市内でも上位にあり、駅としての歴史も市内最古級。ところが、そこに地下鉄は来ていません。買取の窓口にとって、この組み合わせは少し特殊な条件になります。人は十分に通っている。けれども、その人たちが駅まで来る方法も、駅から先へ散っていく方法も、地下鉄沿線の駅とは違うのです。
商圏(C軸)── 地下鉄が一駅も入っていない区で、市の北西の端にある
同じデータブックには地下鉄の章があり、南北線・東西線・東豊線の駅別乗車人員が全駅分並んでいます。麻生から真駒内まで、宮の沢から新さっぽろまで、栄町から福住まで。この一覧を上から下まで読んでも、手稲区の地名はひとつも出てきません。札幌市内で同じ条件にある区は、手稲区と清田区の二つだけです。
位置も端です。手稲区の概要によれば、手稲区は市の北西部にあり、面積は56.77平方キロメートルで市内10区のうち六番目の広さ。東西に10.9キロメートル、南北に9.4キロメートルの広がりを持ち、西区・南区・北区に加えて、小樽市と石狩市に接しています。市内の区でありながら、隣の自治体と接する辺のほうが長い区です。
この二つを重ねると、手稲の商圏の形がわかります。区の中心にはJRの駅があり、そこから札幌の都心へは一本で出られる。けれども区の中を横に動こうとすると、地下鉄という選択肢がない。東西に十キロ以上ある区を、バスと車で移動することになります。品物を売るために窓口へ行くという行動は、日常の移動の延長で起きるものですから、この移動のかたちがそのまま来店のかたちになります。
リユース店舗(R軸)── 三軒の公式が、徒歩のほかにバスと駐車の条件を書き添えている
では、三軒はこの条件をどう受け止めているのか。公式ページのアクセス欄と店舗情報欄を、そのまま並べてみます。
おたからや 手稲駅南口店は、手稲区手稲本町1条3丁目3-1の手稲駅前プラザ南という複合ビルの一階にあります。アクセス欄は「JR函館本線『手稲駅』南口徒歩1分」。そのうえで駐車場の項目を設け、店舗併設で収容十一台と明記しています。駅の南口から歩いて一分の店が、それとは別に十一台分の駐車場を用意している。営業は10:00〜19:00で、休みは日を決めない形になっています。
買取大吉 イオン札幌手稲駅前店は、手稲区前田1条11丁目1-1のイオン札幌手稲駅前店二階にあります。アクセス欄は「JR函館本線 手稲駅から徒歩約1分」。駐車場については屋外第1駐車場の所在地を載せ、二十四時間営業であることを記しています。設備の項目には無料駐車場・近隣駐車場充実という表示が並び、あわせて待合室完備・トイレありの表示もあります。営業は10:00〜19:00、年中無休(12月31日から1月3日を除く)です。
エコリング札幌手稲店は、手稲区前田5条13-3-1のアルファショッピングセンター手稲、スーパーセンタートライアル二階にあります。アクセス情報は三段構えで、電車で来る場合は「手稲駅 徒歩約17分(1.3km)」、バスで来る場合は「前田4条11丁目バス停 徒歩約10分(750m)」、車で来る場合は「施設駐車場548台完備」。営業は11:00〜18:30で、休みは水曜と年末年始です。
三軒に共通しているのは、徒歩の分数を書いたあとで必ずもう一つ条件を足していることです。そして足している中身が三軒とも違う。これは各社の書式の癖ではありません。同じエコリングでも、地下鉄の駅前にある店のアクセス欄はここまで長くなりません。手稲という街で客を迎えるにあたって、どうしても書き足す必要があった項目だと読むのが自然です。
地下鉄の駅前では、足の話がそもそも出てこない ── 網の内側と外側で、公式に書かれることが変わる
比べる相手を一つ用意すると、この違いがはっきりします。札幌市北区の北24条駅は、地下鉄南北線の駅で、周辺に買取の窓口が三軒あります。手稲と同じ三軒です。
規模もほとんど変わりません。北24条駅の令和6年度の一日平均乗車人員は13,939人。手稲駅は13,549人です。差は四百人ほどで、どちらも同じくらいの人数が毎日この駅を使っています。人の量という点で、この二つの街に大きな違いはありません。
ところが公式の書き方はまるで違います。北24条の三軒は、いずれも「1番出口」を起点にして距離を示しています。徒歩三十秒、徒歩三分、駅から徒歩五分。三軒とも同じ出口から数えていて、読む側は一つの点からの距離として三軒を並べられます。そしてバスの経路や停留所名を公式のアクセス欄に書いている店は、三軒のうち一軒もありません。
この差は、地下鉄とJRの構造の違いから来ています。地下鉄の駅は地下にあり、地上へ出る番号の付いた出口を持っています。出口の番号を書けば、街のどの地点を指しているかが一意に決まる。おまけに地下鉄は市内を面で覆っているので、どこから来る人でも「地下鉄で来て、何番出口から歩く」という前提を共有できます。書き手の側は、その前提の上に一行書けば済むわけです。
手稲ではその前提が使えません。地下鉄の網がこの区まで届いていないので、来る人がどの手段を使うかを店の側で決め打ちできない。だから徒歩の分数だけでは足りず、駐車場の台数を書き、バス停の名前を書くことになります。同じ「駅から近い店」でも、網の内側と外側では、公式に書かれる情報の量そのものが変わってくるのです。
なお、JRと地下鉄の両方が止まる街では、また事情が変わります。厚別区の新さっぽろは地下鉄東西線の終点であり、JR新札幌駅も隣接する副都心で、買取の窓口が商業施設の中に集まっています。そちらの窓口の並び方は新さっぽろのブランド買取の比較記事で扱いました。同じ札幌市内でも、線路の種類が一本増えるだけで街の受け皿の形が変わることが、読み比べるとよくわかります。
手稲区の奥へ入ると、距離の起点が駅から外れる ── バス停から数える店、車の分数を先に書く店
手稲駅の徒歩圏を離れると、この傾向はさらにはっきりします。手稲区には駅前の三軒以外にも買取の窓口があり、その公式の案内を読むと、距離を数える起点が駅ではなくなっているのです。
買取大吉 手稲曙5条店のアクセス欄は、こう始まります。「ホクレンショップ前田店から車で2分、徒歩8分」。起点が駅ではなくスーパーマーケットで、しかも車の分数が徒歩より先に書かれています。同じチェーンの手稲区内の別の店、買取大吉 ホクレンショップFoodFarm新発寒店では、「ホクレンショップFoodFarm新発寒店入口から徒歩で30秒」。こちらは入居している建物の入口が起点です。どちらの店のアクセス欄にも、最寄り駅の名前は出てきません。
おたからや ラッキー星置駅前店の例は、さらに象徴的です。この店は手稲区星置1条2丁目にあり、店名にも「星置駅前」と入っています。JR函館本線には星置駅が実在します。ところが公式のアクセス表記は「JR北海道バス『星置駅』バス停より徒歩約1分」。駅名を掲げた店が、鉄道の駅ではなくバス停を起点に距離を示しているのです。
この三つを並べると、手稲区の窓口が置かれている環境が見えてきます。駅から離れた場所では、駅を起点にした案内が実用的でなくなる。読む側も、駅から歩いてくるつもりがないからです。代わりに、地域の人が共通の目印として持っているもの──ふだん使うスーパー、バスの停留所、入居している建物の入口──が起点になります。
クライアントにあたる買取大吉の手稲区での配置も、この文脈で読むと腑に落ちます。同社の公式店舗一覧によれば、2026年9月15日時点で北海道に八十六店、うち札幌市内に四十六店があり、手稲区には三店。その三店は、駅前の商業施設の中に一店、区の中ほどのスーパー近くに一店、区の東側のスーパーの中に一店という置かれ方です。駅の徒歩圏に集めるのではなく、区の中で人が日常的に足を運ぶ場所に沿って置かれている。地下鉄の駅前に集まる配置とは、明らかに考え方が違います。
三軒の見積もりに、自分の来かたを合わせる ── 手稲でどの窓口から当たるか
ここからは、実際に品物を持ち込むときの話です。手稲の三軒は、扱う品物の顔ぶれでいえばよく似ています。三軒とも金・貴金属を取扱の先頭に置き、そこにブランド品、時計、宝石などを並べています。品目で店を振り分ける必要は、この街ではあまりありません。代わりに効いてくるのが、その日どうやって行くかです。
手稲の三軒が公式に示している所在地・アクセス・営業条件(情報は時点・各社公式サイトの記載による)
| 窓口 | 所在地 | 公式のアクセス表記 | 営業時間・休み |
|---|---|---|---|
| おたからや 手稲駅南口店 | 手稲区手稲本町1条3丁目3-1 手稲駅前プラザ南 複合ビル1階 | JR函館本線「手稲駅」南口徒歩1分/店舗併設駐車場 収容11台 | 10:00〜19:00/休みは日を決めない形 |
| 買取大吉 イオン札幌手稲駅前店 | 手稲区前田1条11丁目1-1 イオン札幌手稲駅前店 2階 | JR函館本線 手稲駅から徒歩約1分/屋外第1駐車場は24時間営業 | 10:00〜19:00/年中無休(12月31日〜1月3日を除く) |
| エコリング札幌手稲店 | 手稲区前田5条13-3-1 アルファショッピングセンター手稲 スーパーセンタートライアル2F | 手稲駅 徒歩約17分(1.3km)/前田4条11丁目バス停 徒歩約10分(750m)/施設駐車場548台 | 11:00〜18:30/水曜・年末年始 |
上表は手稲の窓口の並びを整理したもので、店舗の優劣や順位を示すものではありません。距離と分数は各社の公式表記をそのまま転記しています。営業条件は変わる場合があるため、来店前に各店の公式情報をご確認ください。
この表から、当日の組み立て方は三通りに整理できます。
- 歩いて回る日は、駅を挟んだ二軒で足りる──おたからや 手稲駅南口店は南口から徒歩一分、買取大吉 イオン札幌手稲駅前店は駅から徒歩約一分と、どちらも公式が一分台を掲げています。線路を挟んで南と北にありますが、駅を経由すれば続けて回れる距離です。歩いて二軒を比べたい日は、この二軒が現実的な選択になります
- バスで動く日に選べるのは、停留所を書いている一軒──三軒のうち、バスの停留所名と停留所からの分数を公式に書いているのはエコリング札幌手稲店だけです。前田4条11丁目バス停から徒歩約十分・750メートル。バスで移動する予定が先に入っている日は、この一軒を軸にするほうが無駄がありません
- 車で動く日は、三軒のどれでも受けられる──三軒とも駐車の条件を公式に載せています。併設で十一台、施設の屋外駐車場、施設駐車場五百四十八台。台数の幅は大きいので、点数が多くて荷物を積んでいく日は、収容の余裕がある側から当たると確実です
クライアントにあたる買取大吉の位置も、正直に書いておきます。手稲で唯一、年中無休で開いているのが買取大吉 イオン札幌手稲駅前店です。他の二軒は休みを日で決めていないか、水曜が休み。日程が決まらない日や、思い立った日に持ち込みたい日に、休みを気にせず向かえるのはこの一軒になります。同店は商業施設の二階にあり、公式の設備表示には待合室完備・トイレありと並んでいます。同社は公式に全国2300店舗以上を掲げ、北海道では八十六店、札幌市内では四十六店を展開しています(2026年9月15日時点・公式店舗一覧による)。
なお、三軒とも取扱の先頭に金・貴金属を置いています。手稲で持ち込みが多いのはこの領域だと読めますが、金を店頭へ持ち込むときには、身分証の扱いや査定の進み方など、事前に知っておくと当日が短く済む約束事がいくつかあります。金の店頭買取の流れをまとめた解説に、持ち込みから受け取りまでの手順が整理されています。
執筆者の関連書籍
『駅前商業とリユース市場』
リユース店舗軸を扱った章では、買取の窓口が来店手段をどう想定して立地を決めているかを整理しています。鉄道が面で覆う都市では窓口が駅の出口に寄り、鉄道が線でしか通っていない地域では、窓口の側が来店手段を複数想定して案内を組み立てる。この違いが、公式に公開される情報の量にそのまま表れることを、複数の地域の事例で示しています。手稲の三軒の書き方は、後者の典型例として読むことができます。
手稲で品物を持ち込む前によく聞かれること
Q手稲駅の周りには買取の窓口が何軒ありますか?
2026年9月15日時点で三軒です。おたからや 手稲駅南口店が公式に「南口徒歩1分」、買取大吉 イオン札幌手稲駅前店が「手稲駅から徒歩約1分」、エコリング札幌手稲店が「手稲駅 徒歩約17分(1.3km)」と示しています。前の二軒は駅を挟んで南と北にあり、三軒目は北側へ進んだ前田5条にあります。手稲区の中にはこのほかにも窓口があり、そちらは駅からの距離ではなく別の目印を起点に案内されています。
Qバスで行ける買取の窓口は手稲にありますか?
エコリング札幌手稲店が、公式のアクセス情報に「前田4条11丁目バス停 徒歩約10分(750m)」と停留所名まで載せています。手稲駅の徒歩圏の三軒のうち、バスで来る場合の経路を公式に書いているのはこの一軒です。手稲区は東西に10.9キロメートルの広がりがあり、区内の移動にバスを使う場面が多い地域なので、バスでの来店を考えている場合はこの記載のある店から当たると確実です。
Q手稲区には地下鉄が通っていないのですか?
通っていません。札幌市が公表している都市交通データブックの地下鉄の章には、南北線・東西線・東豊線あわせて四十九の駅が一覧で並んでいますが、そのなかに手稲区の駅はひとつもありません。市内10区のうち同じ条件にあるのは手稲区と清田区の二区だけです。手稲区の鉄道はJR函館本線で、手稲駅の一日平均乗車人員は令和6年度で13,549人、市内のJR駅では札幌駅・新札幌駅に次ぐ三番目の多さです。
Qエコリング札幌手稲店は手稲駅から歩くと遠いのでしょうか?
公式が「手稲駅 徒歩約17分(1.3km)」と明記しているので、駅から歩くと二十分近くかかる想定です。ただし同店は同じアクセス欄に「前田4条11丁目バス停 徒歩約10分(750m)」と「施設駐車場548台完備」を並べており、バスと車での来店を前提にした案内になっています。所在はアルファショッピングセンター手稲のスーパーセンタートライアル二階、営業は11:00〜18:30で、休みは水曜と年末年始です。駅から歩く日ではなく、車やバスで動く日に合わせるほうが使いやすい窓口です。
Q手稲の三軒で決まらなかったとき、次はどこへ向かえばよいですか?
JR函館本線で札幌方面へ向かうのが素直です。手稲駅から札幌駅までは同じ路線で出られ、途中の琴似駅ではJRと地下鉄東西線の両方が使えるため、窓口の顔ぶれが手稲よりはっきり増えます。区の中で探す場合は、手稲区内の他の窓口を当たる手もありますが、そちらは駅からの距離ではなくスーパーやバス停を起点に案内されているので、出かける前に公式の所在地を地図で確かめておくほうが確実です。
Q買取大吉 イオン札幌手稲駅前店には店舗の電話番号がありますか?
同店の公式ページに載っている連絡先は、店舗ごとの固定電話ではなく総合受付のフリーダイヤル0120-15-1234です。受付は二十四時間・年中無休(年末年始を除く)と案内されており、来店前の空き状況の確認もこの番号で受け付けています。店舗へ直接かけて担当者と話したい場合は、同じ手稲区でも店舗ごとの番号を公開している窓口があります。おたからや 手稲駅南口店は011-688-9797を公式に掲げています。
まとめ ── 手稲では「駅から何分か」の前に「何で行くか」が決まる
手稲で品物を売る窓口は三軒です。三軒とも公式に手稲駅からの徒歩の分数を書いていますが、その分数のあとに添えている条件が三軒とも違います。おたからや 手稲駅南口店は併設の駐車場十一台、買取大吉 イオン札幌手稲駅前店は施設の屋外駐車場、エコリング札幌手稲店はバス停からの分数と施設駐車場五百四十八台。電車で来る人だけを見ている店が一軒もありません。
その理由は街の側にあります。手稲区には地下鉄が一駅も入っていません。札幌市の地下鉄四十九駅の一覧に、この区の地名は出てきません。市内でこの条件に当てはまるのは、清田区と手稲区の二区だけです。区の面積は56.77平方キロメートルで、東西に10.9キロメートル。この広さを、JRとバスと車で移動することになります。
人が少ないわけではありません。手稲駅の一日平均乗車人員は令和6年度で13,549人、市内のJR駅で三番目です。地下鉄の北24条駅の13,939人と、ほとんど変わらない水準にあります。ところが北24条の三軒は全員が「1番出口」から距離を数え、バスの経路を公式に書いた店は一軒もない。人の量ではなく、地下鉄の網の内側にいるか外側にいるかが、この差を作っています。
区の奥へ入ると、距離の起点は駅からさらに外れます。ふだん使うスーパーの入口から数える店、車の分数を徒歩より先に書く店、JRの駅名を店名に掲げながらバス停を起点にする店。地域の人が共通の目印として持っているものが、そのまま案内の起点になっています。
当日の動き方としては、歩いて回る日なら駅を挟んだ二軒、バスで動く日なら停留所を公式に書いている一軒、車で動く日なら三軒のどれでも受けられます。休みを気にせず向かえるのは、年中無休の買取大吉 イオン札幌手稲駅前店です。地下鉄の網の外側にある街では、店を決める前に自分の足を決めておくと、その日のうちに片づきます。

